vol.28定番

街中は完全に12月ムードになってきましたね。クリスマスと年末がごっちゃになったカオスなムード。私、このムードが大好きです。

そんな12月ムードの中、とあるCMの事を思い出し、ふと考え込んでしまいました。今日はそのCMから読み解く、リピーターづくりのお話です。

 

 

年末年始の「ド定番」

「お正月を写そう」と言えば、何を思い出しますか?
殆どの方が、富士フィルムのCMを思い出すのではないでしょうか?
私はすぐ

「美しい人はより美しく。そうでない方はそれなりに写ります」という樹木希林さんの台詞を思い出します(笑)

 
今はデジカメ台頭により、このCMのキャストや内容はガラリと変わってしまいましたが、あの歌を聞くと

 

「あぁ、お正月だなぁ」

 

なんて気分になります。これぞ最強のリピーター戦略。「ド定番」を作る。という手法です。

 

 

 

かのCMはいつ頃から放映されているのか

上述の富士フィルムのCM、何と1960年から放送されているとの事。実に50年以上続くCMです。また、1970年代から登場した樹木希林さんは40年近くにわたり、「顔」としてこのCMに出演されています。

 

ここまでやって初めて、

「ド定番」

の地位を確立できる。というワケです。まさに長期戦ですね。

 

 

 

「ド定番」は記憶から消えない。そして

なんといっても「ド定番」の一番素晴らしいトコロは

 

<記憶から消えない>

 

という事。今まで何度も繰り返していますが、リピーターづくりにおいて最も重要なポイントは「いざという時、思い出してもらえるか」という事です。そして、「いつものアレ」という親近感を持ってもらえるか。これも同時に満たしてくれるのが「ド定番」の持つパワー。

 

 

ここで1つ実験。

 

今から20年程前、ITブームの到来とともに家電メーカー各社はパソコンの製造販売を開始しました。NECのパソコン名を覚えていますか?富士通のパソコン名は?ソニーのパソコン名は?

 

どうでしょう?

 
(あなたの中で)「ド定番」になっている商品名、ありましたか?

 

 

 

 

「ド定番」は長期継続が必須だから

中小企業において、「ド定番」作りを事業の柱として中心に据えてしまう事は、非常に困難を伴います。なぜなら、商品やサービスが「ド定番」となる前に、どうしても現金化(即時売上)につなげてしまい衝動に駆られてしまいますから。

 

その為に、こう考えて頂きたいのです。

 

「ド定番」を作る作業と、目下の売上を立てる作業は別物。

 
「ド定番」を作りながらその商品で目先売上も上げる。この作業は大量の広告宣伝費を使ったマス媒体での告知でしかできません。ですから是非、目下の売上を立てるための販促と、「ド定番」を作る作業は切り分けて行って下さい。「ド定番」は細く長ーーーーく。

 

月々5,000円の積立貯金のように。

 

 

 

 


2014/12/18

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