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先日、とある喫茶店に入った時の事です。オーダーを取りに来てくれるスタッフさん、ホールで働くスタッフさん、レジを打ってくれたオーナーらしき男性。見事に<誰とも目が合わなかった>のです。

お水やおしぼりを出して頂く時も目が合わず、オーダーしている時も目を見てくれず、オーダーしたカレーをテーブルに置いてくれる際も目が合わない。その他のスタッフさんとも1度も目が合わない。なんとも不思議な感じです。

そして、当然私はそのお店に良い印象を抱きません。

 

当人たちには悪気があるワケではないでしょう。ただ単に、「それで良い」と思ってしまっているだけです。でも、お客さんに良い印象を与える事は難しいので、リピート率はガクンと減ってしまう筈です。

さて、このスタッフさん達に「お客様の目を見なさい」と指導すれば問題は改善されるでしょうか?恐らく、目を合わせるという動作はできても、本質的な部分は何も改善しないでしょう。

では、どのような指導をすれば本質的な部分が改善されるのでしょう。

 

 

そのお客様との3年後をイメージする

接客や営業の現場指導をさせて頂く際、業種問わずいつも口を酸っぱくして言っている台詞があります。それが本日のタイトル「そのお客様との3年後をイメージしましょう」。目の前のたった1回のお客様として接するのではなく、今後リピートして下さる前提でお客様と接するよう心がけるのです。

3年後にはこのお客様と、こんな距離感のこんな人間関係になっているだろうな。という視点(妄想)でお客様に接する。「こんな感じかな?」という3年後の関係性をイメージ(妄想)していたら、目を見て挨拶をする、必要な事を察するなんて当たり前の事が当たり前に出来るようになります。

だって、そのお客様がもし友人だとしたら、簡単に出来る筈なのですから。

 

 

リピーターは逆算で創る

この「お客様との3年後をイメージする」という行為は、スタッフ教育の現場に限った事ではありません。経営者が採るべきリピーター創出の戦略にも当てはまります。

リピーターを増やすためには、日々精一杯お客様に満足して頂く対応を心掛け、それを積み上げていくべき。このような積み上げ型の考えを持っている方が多いのですが、実は逆です。

お客様との理想の状態や関係性を先にイメージし、そのイメージを実現するためには今何をすべきなのか。このような逆算式の戦略を採るべきなのです。

その為には先ず、お客様との将来の関係性や距離感を明確にイメージしなければなりません。これが俗にいう「ターゲティング」です。「ターゲティング」と聞くと、理想のお客様<属性>を思い浮かべる人が多いのですが、それだけでは不完全。そのお客様と初めて出会ってから、3年後どのような距離感で付き合い、どのような状態の人間関係が構築されているか。ここまでイメージして初めて「ターゲティング」なのです。

ふらっと常連さんがやって来て、「マスター、いつもの」「はいよっ」「いやぁ、ちょっと聞いてよ…」なんて距離感を理想とする飲食店があったり、会話は少ないけれどもお客様と信頼関係でしっかり結ばれた「阿吽の呼吸」状態を理想とするOA機器販売会社があったり。

これは経営者や担当者の性格が大きく影響しますから、担当者毎バラバラでも結構です。とにかく、3年後にはこんな関係性でありたい。その理想を先ずはイメージする事。そして、その関係性を成就させるために今何をしなければいけないかを考える事。

さぁ、3年後。貴方はお客様とどんな距離感や関係性を築いていますか?

 


2015/05/14

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