握手

この一週間も、相変わらずアチコチにお邪魔し、沢山の経営者の皆様とお会いしておりました。

 

ここ最近、雑談の中で頻繁に出てくるキーワード、それが「人手不足」。昨年は全くといっていい程、話題にならなかった「人手不足」ですが。

 

この「人手不足」と「リピーター」には深い因果関係がある事、ご存知でしょうか?今日はその因果関係について考察してみます。

 

 

 

誰しもが持つ【自己承認の欲求】

私は講演の冒頭で度々、「リピーターが増加する事による事業へのメリット」というお話しをさせて頂きます。そのうちの1つが「離職率が下がる」というもの。これは、誰しもに宿る【自己承認の欲求】に起因します。自己承認の欲求とは、

・自分の存在を認めて欲しい
・自分の成果を認めて欲しい(賞賛されたい)

という欲求(感情)です。

 

この欲求が満たされた時、人は達成感や充実感を感じる事ができるのです。

 

 

 

自発的に「お客様目線」を意識し始めるキッカケ

私が言うリピーターの定義、それは

「貴方から買いたい!」

と言ってくださるお客様。このお客様、つまりリピーターが増加する事により、自己承認欲求を満たされる場面が加速度的にに増えてきます。

 
「いやぁ、おたくと同じような会社から営業があったんだけどね。『安くしますから買ってよ』なんて言うんだけど、私は御社にお願いしたいのよ。だから断っちゃった」
なんてお客様に言われたらどんな気持ちになりますか?嬉しいですよね。そして、その次にどんな感情が湧き起こるでしょう。人間とはゲンキンな生き物ですから

「もっと褒められたい」

という感情が湧き起こります。すると不思議な現象が生じ始めます。

 

 

 

「もっと褒められたい」願望の産物

それは、口を酸っぱくして指示しても、なかなか現場で実践できていなかった

・お客様目線に立つ
・お客様の立場に立って考える

という事ができるようになるのです。しかも自発的に。

 

 

どうすればもっとこのお客様に喜んでもらえるか(つまり、どうすればもっと褒めてもらえるのか)。これを各スタッフが自然に考えるようになるのです。

「もっと売上を増やそう!」
「もっと利益を出そう!」

ではなく

「もっと褒められるにはどうしたらいいか」

という人間の根源的な欲求に突き動かされるようになるのです。

 

 

 

「リピーター」を大切にしているか。これが判明する瞬間

考える → 褒められる → 考える → 褒められる

このサイクルが回りだすと、そのスタッフは仕事に対する充実感や責任感を強く持つようになります。これが離職率が下がるカラクリです。

 

とはいえ、既に人手不足に陥ってしまっている場合はどうすればよいのでしょうか。当然、人手不足解消のために、求人採用活動を行う必要がありますが、その際に是非試して頂きたい事。それは

お客様の中からスタッフを探す

という事です。

 

自社(店)の魅力を理解してくださっているお客様。このお客様がスタッフとして仲間に加われば、前述のサイクルが更に高速回転していきます。ここで、お客様の中から(もしくはお客様の紹介で)スタッフ候補が現れない場合、残念ながらそれは今まで「リピーター」を重視して来なかった事が原因かもしれません。

 

 

 

利益も。人材も。運んできてくれる「リピーター」

ここまでお話ししてきた内容は、あくまで「理想」です。そう簡単にいくわけ無いじゃないか!とお思いの方もいらっしゃる事でしょう。

 

しかし、今現在「リピーターづくり」を経営の軸に据えている企業や店舗では、この流れがキッチリ成立しています。お客様の立場の時、(もっと褒めて欲しいという欲求に従って)あれこれ気配りしてくれるスタッフに好感を抱き、求人を見た時にあの人の仲間になりたい。と思ってくれる。

 

これが【人手不足】と【リピーター】の因果関係です。

 

まだリピーターづくりを経営の軸にできていないのであれば、新しく加わった仲間と「リピーターづくり」に専念してください。近い未来、上述のサイクルが回り始めます。

 

 

 


2014/07/10

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