戦略図

先日、九州地方のある街での出来事。ふらりと入った飲食店で、熱心にメールマガジンへの登録を促されました

このお店では、「初回来店のお客様に対してメールマガジンの登録をしっかり促すように」とのルールがあるのでしょう。一見、理にかなったリピート戦略のように見えますが、実はここに大きな落とし穴があります。

今日はそんな「落とし穴」のお話しです。

 

 

リピーターとはどんなお客様でしょうか?

なんとも間抜けな質問ですが、貴方は何と答えますか?

「繰り返し来てくれるお客様の事」
「継続的に取引をしてくださるお客様」

等がよくある答えでしょうか。これが正解!という定義はありませんが、ビジネスに携わる殆どの方がこのリピーターの重要性をしっかりと認識しているかと思います。

 

そして、リピーターをもっと増やすために何をすればよいのか?と頭を悩ませていらっしゃるかと思います。「リピーターを増やすぞ」そう思い、あれこれ策を練っている時に「見落としがちなポイント」があります。

 

実はリピーターを増やすための策は2種類。この2種類のうち、どちらを重点的に行うのかをはっきりさせないと、せっかく講じた策の結果が伴いません。

 

 

 

「転換」なのか「維持」なのか

「転換」というのは、新規顧客からリピーターへの移行の事を指します。つまり1回目→2回目の確率を上げるための策です。それに対し「継続」とは2回目→3.4.5.6回目。既存のお客様の離脱をいかに防ぐか。のために講じる策。

 

どちらも「リピート促進」ですが、その方法論や性質は全く別のもの。いま貴方が講じている「リピート促進」策はどちらの分類になりますか?先ずはここをハッキリさせる事が重要です。

 

現在、まだリピーターの数が不十分であれば「転換」策を。ある程度リピーターから安定収入が得られるステージであれば「維持」策を重点的に。このように考えるのです。

 

 

「転換」数を増やすためには

新規のお客様を2度目の「リピーター」に転換するためにはどのような策を講じればよいでしょう?最も効果のある方法、それは

 

「リピーターになる確率の高いお客様を新規のお客様とする」

 

事です。そう、ポイントカードやメルマガ等で動機を誘発するのではなく、リピーターになる確率が高い(であろう)お客様を最初から選ぶ。という事です。ここを無視して、とにかく沢山の新規を集め、ポイントカードを持ってもらえれば、、、メルマガで接触を図っていれば、、、と考えてしまう人が非常に多い。

 

そうではないのです。

 

ポイントカード(「もったいない」という感情をトリガーとする商品型リピート戦略)や、メールマガジン(「えこひいき」を感情トリガーとする属人型リピート戦略)は、実はリピート「維持」のために講じる策。

 

新規→リピートの「転換」を増やすためには、予めリピーターになる確率の高い顧客像を設定し、そのお客様を新規で集客する事が重要なポイントとなるのです。

 

 

 

リピーターになる確率の高い顧客像

貴方の今までの経験やデータを用い、この顧客像を設定する事。ここから全ての営業活動が始まるのです。この設定をしないまま、営業や集客を始めてしまうと「維持」のみのリピート戦略に頼ることとなり、思うようにリピーターが増加していきません。

 

以下、簡単なチェックリストです

・経営者はじめ、全てのスタッフが「自社のリピーターになる確率が高いお客様(以下:集めるべきお客様)を理解している

・名刺、パンフレット、ホームページ等の告知物は全て、集めるべきお客様に響く設計になっている

・服装、言葉遣い等の雰囲気は全て、集めるべきお客様を想定して組み立てられている

如何でしょうか?

 

頑張って「維持」の活動を行うのは当然重要ですが、そもそもその母体となるリピーターに「転換」してもらう数が少なければ利益への貢献は半減してしまいます。

「転換」と「維持」

この両輪をしっかりと意識し、もっともっとリピーターを!

 

 

 


2014/07/31

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