先日、出張先のホテルに篭もりレポートを作成していました。日も暮れて一段落ついたトコロで、気分転換を兼ねて近くのコンビニに出かけました。寝る前にちょいとビールでも飲もうかと思い、物色開始です。
ビールの棚には各メーカーのスタンダードなビールに加え、「期間限定」や「プレミアム」ビールがずらり。通常版よりも品数が多いくらいです。ここ数年でしょうか、ビールにかぎらず「プレミアム」と名のつく商品が並び始めました。
今回はこの「プレミアム戦略」が顧客リピートにもたらす効用についてお伝えします。
ヨコ展開とタテの深堀り
ここ最近、上述の「プレミアム」の他にも「金の・・・」や「極・」のような表記の商品が一気に増えました。お客様から見た場合、これは従来商品の上級ラインだと捉えられますので、<タテの深堀り>と呼ばれる商品戦略です。
これに対し、バニラの他にストロベリーやチョコ味、ついでピーチ風味やマンゴー風味…と商品ラインナップを増やすのが<ヨコ展開>の商品戦略。
お客様の「飽き」を防ぐため、貴方も様々な商品戦略を立て、実行されている事でしょう。タテとヨコ、どちらが良いというワケではありませんが、今回は<タテの深堀り>による顧客リピートの可能性をお伝えします。
リピーター獲得のために、ビールでいうところの「プレミアム」戦略。ぜひこの「タテの深堀り(プレミアム戦略)」を導入していただきたいと思います。
「プレミアム戦略」がもたらすリピート効果
ビールがまさにそうだったように、「プレミアム」戦略によって生み出された商品には【贈答品】としてのニーズが発生するようになります。
ここで思い出して頂きたいのが【3種類のリピーター】。同経験・異経験・時系列の3種類のリピーターが存在する事は今までも何度かお話ししてまいりました。
同経験のリピーターというのは<同じ商品>を<同じ目的>で購入するリピーター。異経験のリピーターは<同じ商品>を<違う目的>で購入するリピーター。時系列のリピーターは<前回の購買>で<新たなニーズ>が発生するリピーター。
この【贈答品】というのは、以前から自分で消費していた商品(の、プレミアム版)を、次回は贈答品として購入(リピート)する。まさに異経験のリピーターとなります。自分で1度も消費したことの無いモノを贈答品とする方もいらっしゃいますが、殆どの場合は「自分が使ってみて納得した」から人に贈る筈です。しかも、その商品のハイエンド版となれば、贈る方も安心です。
ビールのように、今からのシーズン「お中元」としての贈答品もあるでしょうし、ちょっとした手土産や、プレゼントとしてもこの戦略がピッタリとハマります。
飽きられないように様々な角度から商品展開(ヨコの展開)
も悪くありませんが、
ハイグレード版を創り、異経験のリピートを促す(タテの深堀り)
是非、商品戦略の中に1つ組み込んでみてください。