Hand writing the word change on black chalkboard

先日、講演のお仕事で大分を訪問しました。大分駅の訪問は1年ぶり。

 

大分駅前の再開発で、私の記憶とは全く違う駅に変貌していてビックリ。

こんな風に、アチコチ移動している時、ふと思う事があります。今日はそんな事を書いてみたいと思います。

 

 

再訪した旅先で感じる2つの感情

私は仕事がら、日本国内をアチコチと移動しているわけなのですが、再訪した土地で感じる感覚には2種類あるなぁ。と、つくづく感じます。

 

それは

「いやぁ、変わったなぁ」
「いやぁ、変わらないなぁ」

この2種類です。

 

 

ここで質問です。「リピーターづくり」に力を発揮する顧客感情は

前者「いやぁ、変わったなぁ」
後者「いやぁ、変わらないなぁ」

どちらだと思いますか?

 

 

 

リピーターは「変わらない何か」を求めている

実は後者「いやぁ、変わらないなぁ」の方が重要なのです。土地(観光地)だけではなく、店舗であろうが企業であろうが、「変わらない何か」が重要です。

 
お客様を飽きさせないように、常に変化(進化)せねば!

 
この様に考える方が結構いらっしゃいます。この考えは、決して悪いことではありませんし、間違いでもありません。しかし、その「変化(進化)」は「変わらない何か」という軸で貫かれていなければなりません。

 

これは別に「見た目」や「品質」に限った事ではなく、「雰囲気」「理念」という価値観でも大丈夫です。

 

 

 

「トレンドを取り入れる」メリットとデメリット

この頃、時折お手伝いさせて頂く、ドラマや映画のロケ地の「リピーター創出」を例にしてみます。

 

ドラマや映画を見た人は、その世界観に触れたくなり、その場を訪れます。その土地を訪れる目的は「世界観の体験」です。しかしながら、この土地の人々はこぞって「○○煎餅」や「○○の宿」といったように、ドラマや映画の名を冠した商品やサービスを販売し始めます。

 

別にこれが悪いと言っているワケではありません。売れ行きは好調でしょうから、ビジネスにとってはメリットです。しかし。です。

 

「世界観」ではなく、この「トレンド商品」をメインに打ち出した場合、残念ながら顧客リピート率はガクンと落ちてしまうのです。「トレンド」はあくまで「トレンド(流行)」であり、「変わらない何か」になる事ができないのです。

 

 

 

「トレンド」を追いかける事による宿命

ただ、例外もあります。常にトレンドを追いかけていて、その企業の「変わらない何か」が、「常にトレンドを追いかけている」と認識された場合です。

 

しかしこれは現実的ではありませんね。トレンドが変わるたびに商品開発を行い、常に最先端を走る必要があります。少しでも手を(気を)抜くと、「変わらない何か」であったはずの「トレンドを追いかけ続ける」という姿勢が感じられなくなり、お客様にそっぽを向かれてしまうのですから。

 

ですから「トレンドを追いかける」のは目先の利益を確保するための手段に留めておき、リピーターを創出するための「変わらない何か」を確立させていくのです。

 

 

 

「変わらない何か」に最も適しているもの

それは、ズバリ「人」です。

・口が悪い飲み屋のマスター
・スタッフ全員が笑顔で働いているホテル
・ノリが良いお土産店

景観や味等、他にも「変わらない何か」を作り上げる事は可能ですが、先ずは「人」に着目してみましょう。結局、文化も味も品質も、それに携わる「人」によって醸成されるものですからね。

 

だから企業の「理念」って大切なんですね。

貴方のビジネスにおける「変わらない何か」とは何でしょう?

 

 

 


2014/08/28

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