年末に差し掛かり、夜の会食が活発化してまいりました(笑)
その土地の方と、その土地の美味しいモノを頂く。このお仕事をやってて良かった!と思える瞬間です。
地元の方と、その方オススメのお店で行われた会食。その一コマから垣間見えた「リピーター創出」のツボとは。
「よく来られるんですか?」という質問への答え
バタバタと移動を繰り返す合間を縫って、その地域の方と食事をご一緒させて頂く事があります。土地勘が無い私は、お店のチョイスを任せっきり(ちょっと恐縮)です。そして連れて行って頂いたお店に入った時、私が必ず聞く質問があります。
「このお店、よく来られるんですか?」
この質問をすると面白い事が起こります。
何度も何度も、もう数年以上通われているお店だった場合、
お客さん:「いやぁ、そんな事無いけどね」
店主:「何言ってるんですか〇〇さん、もう8年になりますよ」
お客さん:「えー!もうそんなになるのかぁ。あはは」
店主:「いやぁ、本当に〇〇さんにはお世話になってましてね」
こんな和気藹々とした空気になります。この「ホーム感」が実に心地よい。だから、このお客さんは「ホーム」としてこのお店に今後も通い続けます。
これが最強のリピーター維持手法、「ホーム感」です。
「ホーム感」を感じる基準は何処にあるのか?
何度も来店されていれば、この「ホーム感」を感じる事ができるのでしょうか?
実はそうではありません。何度も来ている(買っている)けれども「ホーム感」を感じられない事の方が多いのです。
上述の流れで「んー、たまーにですかね」というお答えに対し、
私が「じゃあ常連さんですね」と聞くと
「いえいえ、それ程でも・・・」という答えが返ってくる方が多かったりするのです。
何度も来ているけれども「ホーム感」を感じていない。つまり、自分が常連だという自信が無い。
この原因は何処にあるのでしょうか?
「常連の基準」はお客様自身で決められない
『3回来たから自分は常連だろう。名前も憶えてもらっているに違
いない』
と考える人もいれば
『まだ5回位しか来たことないからなぁ、、、顔も覚えてもらえて
いないだろう』
と考える人もいます。
前者の人は「ホーム感」を感じる事ができるでしょうが、後者の人は「ホーム感」を感じる事ができません。来店(購入)回数は前者のお客様よりも多いにもかかわらず。
お店(売り手)はお客様の事を「大切な常連さん」だと思っていたとしても、お客様はそう思われているという自覚が無い。
「謙遜の文化」が生む悲劇。これが問題なのです。
「ホーム感」を抱いて頂くためには
お店(売り手)側が、「常連(リピーター)の基準」を明確に示す。この一手で解決です。つまり、
「2度目のご来店を頂いたリピーターさん特典」
「3度目のお買上を頂くと、常連特典として〇〇を」
といった表記を行うのです。
当店(当社)は〇回以上お取引があったお客様を「リピーター(常連さん)」だと考えていますよ。この基準の明示を行う事により、お客様自身が「自分はどの位置づけか」を理解する事ができます。
「お!じゃあ自分は5回来ているから、お店の人は大切に思ってくれているんだな」
こう思えると、少しずつ「ホーム感」が生まれてきます。
「ホーム感」が生まれてくると、お店側とのコミュニケーションも少しずつ活発になり、「ホーム感」が強化されていきます。自分はリピーター(常連)だ。だから大切にされているに違いない。
こう胸を張って言える(思える)お客様は少数です。
是非、リピーター(常連)の基準値を、示してあげてください。